ジェリービーンズプロジェクト推薦図書「宿題なんかこわくない」

「宿題なんかこわくない 発達障害児の学習支援」

こんにちは。ジェリービーンズプロジェクトです。夏休みに入り半分が過ぎましたが、みなさまいかがお過ごしですか?大変お疲れ様なのは目に見えておりますが、夏休みその大変さの一つが「学校の宿題」ではないでしょうか。

今回ご紹介させて頂く著書は、発達障害児の学習支援というサブタイトルにあるように発達障害を持つご家族を対象に書かれた本です。ですが、読んでみるとあれあれ??これはうちのこと??うんうん。まさに。と納得、共感の連続です。

私自身は、「勉強は出来た方がいい」「宿題はしなくてはいけない」「宿題をしてからやりたいこと」というごくごく一般的、多数派の考えに縛られながらも、常に本当に?その価値観で合っている?それでいいの?と疑問を持ち続けています。なので、子どもに宿題についてうるさくいう時に違和感を感じ、まぁ、一貫性のないブレブレかあさんです。

この本は、そんな私にやっぱり「宿題はしなくてはいけない」がすべてではないんだ、という自信をくれました。ただの、思想的、啓蒙的内容ではなく、では学習に対してどのように支援するのが望ましいのかという具体例があるのがとても良かったです。

この著書を推薦する理由は、読んでみた結果が「いやいや、やっぱり宿題はしなくてはいけないでしょ?」でも「そんなにこだわることはないんだ」でも「こういうやりかたもあるのか」でもいいのでとにかく今、理由なく「ねばならない」と考えていることを一度白紙にして問い直してみてほしいと思ったからです。きっと色々なことが見えてくるだろうと思います。

 




宿題は誰のためのもの?

多くの子供たちも「いやいや」でも「いい加減に」でもなんとか済ませているのですが、中には、宿題にうまく取り組めない子供たちもいます。とくに発達障害を持つ子どもたちにとっては、宿題は本人にとっても家族にとっても大きな負担となっています。
ご飯を食べさせるのがやっとなのに、その後はテレビやゲームなどに夢中になっていて、いくら言っても聞いてくれない。ゲームを取り上げると機嫌を悪くして余計に宿題に向かえなくなる。無理やり宿題に向かわせても、少し手を付けると途端に嫌になってぐちゃぐちゃにしてしまう。親が手を貸しながらどうにか終わらせる、そんな苦労の連続でしょう。
毎日がこんな状態ではたまったものではありません。しかし、苦労して宿題をさせても、それに見合うだけの学習効果があるわけではないし、苦しいイメージばかり増えて、子どもを余計に勉強から遠ざけてしまいます。

(引用:宿題なんかこわくない 11ページ)

宿題って子どもたち本人も毎日毎日大変なわけですが、加えて親も大変だったりします。友達と自由に関わったり遊んだり、じっと机に座り続ける時間の長い学校での生活を終えてホッとする時間を返上して宿題を終わらせなくてはならない。その苦労の連続の先にどれほどの効果や幸福があるかなんて、本当は保障されてはいないのにやっているとなんとなく安心、これをしていればとりあえずついていけている、そんな安心感を得たいために必死になっているのではないかとさえ思えてきます。宿題をする=いいこと、しなくてはならないことの理由を少なくとも私自身は説明することが出来ません。そのことに読みながら気づかされ、では、本当に子どもにとっては必要なことは?の問いに直面することになりました。




宿題が出来なければ偉い人にはなれない??

宿題が出来なければ、本当に偉い人にはなれないのでしょうか。いや、普通の人にさえなれないのでしょうか・・・?
「あのオモチャが欲しい!みんな持っているのだから」
と子どもが言うと
「みんな?みんなって誰よ。そんな子はいないわよ」
と、親はその理論のおかしさに気づきます。
しかし、「みんなが宿題をしているのだから」という自分の論理のおかしさには気づきません。
「宿題をきちんとする=普通の子ども」なのでしょうか。
そんな子供が、一体どこにいるというのでしょう。みんな苦労しています。
それなのに、本当はいない「普通」にまどわされているのです。
(引用:宿題なんかこわくない 13ページ)

「よそはよそ!うちはうち!」とよく子どもに言って聞かせたりしますが、多くの親は(私も含め)「よそ」に惑わされています。宿題が出来ない、勉強ができないのはその子の努力不足や能力不足が原因ではない、と改めて感じました。その子が出来ないのではなく宿題がその子に合っていないということなのだそうです。(目からうろこ・・・)同じ漢字をノートいっぱいに延々と書きつづけたり、ひたすら足し算を延々とやり続けるやり方がどうしたって合わない子がいるのは当然の事。それが出来なければついていけていない、と錯覚をしてしまいますが、ちょっと違ったやり方だったらむしろ標準よりも高い理解を得る、そんな子だっているはずです。
教育現場の様々な事情から宿題が画一的で個人に合わせたものにできないのは仕方のない部分もあると思います。でも、せめて親だけでもそれが「必ずしも」でないことを念頭に置いて子どもと接するようにしたい、そんな風に感じました。だって、家はやっぱり困った時に助けてくれて、一番安心、ほっこりする場所でなくてはならないから。

「後で困るから」ではなく、今困っていることを助けよう

「どんなに苦労させても苦労の先買いはできませんよ」
中学受験に躍起になっている保護者に、そんな話をしたことがあります。良い学校に行くことが出来ても、待っているのはさらなる受験地獄かもしれません。社会に出ても、競争に明け暮れる。早く苦労させれば後は苦労しないですむ、ということはないのです。苦労と幸福は、本当は関係ないことです。
日本では「コツコツ努力する」ことが美徳とされています。だから、コツコツ努力できない人間はダメだ、という目で見られがちです。また本人も同じ価値観に縛られて、ダメだと思い込んでいます。でも、発達的な特性によってコツコツできない人もいるのです。そこを理解しなければ、自己肯定感が低くなり、気力が起こらないばかりか、二次障害を引き起こす原因にもなります。

(引用:宿題なんかこわくない 85ページ)

小学生の生活を見ると、本当にどれだけ際限なくやらなくてはならないことがあるのだろう、と思います。学校の宿題だけでも大変なのに、習い事、習い事の宿題、翌日の準備やら日々の生活・・・しかも、どれも自分で選択しているとは言い難いやらされ感満載な生活。子どもの立場に立って考えてみると大人でも息がつまりそうです。そして、そのデフォルトの生活に親自身も合わせなくてはと必死になって親子でアップアップしてしまいます。私もそんな親の一人です。勇気をもってすべて投げ出せたらどんなに楽だろうと思います。でも、少なくとも今回この本に出会ったことで、子どものHELPに少しだけ気づくことが出来るようになったかな、と思っています。「明日、二日分やるから今日は無しにしてもいい?」そんな提案が出た時には、後で本当にやるのだろうか?という不安は捨てて「いいよ」と言ってあげられています。(今のところ笑)それで、本当に翌日二日分やるか、それはその時によってやっぱりできない時もありますが、いいのです。明日やるといった宿題が実際に出来ないことがそんなに大した問題ではないと思えるからです。それよりも、昨日宿題の呪縛から解放されてのびのびした気持ちでいられたことの方がなんだか大切で素敵なことだと思えたからです。

 

本書の内容すべてをご紹介したい気持ちはやまやまですが、特に印象に残った内容を少しご紹介しました。考え方などの思想的な部分中心のご紹介となりましたが、実際には書き取り、読み取り、計算などが苦手な子にどのような課題で対応すると良いかなど、具体的な提案もたくさんのっています。
とても薄い本で、あっという間に読めてしまいますので、お母さんの読書には最適です。ご興味をもたれましたら、ぜひ一度手に取って頂けたら嬉しく思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

宿題なんかこわくない

amazon 宿題なんかこわくない

 

 

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